子どもは何人にする?お金の面から試算してみた(2)二人きょうだいの場合、年齢差で何が変わるか
シリーズ2本目(1本目・一人っ子の場合は別記事)は、子どもが2人の場合を試算する。「2人分=1人分の2倍」という単純計算で済ませてしまいがちだが、実際には年齢差によって負担の「山」の形が大きく変わるという、意外と語られない論点がある。何人目を考える際、年齢差そのものも一つの検討材料になりうる。

あたま1人目のときは「2人目もいずれ」くらいの感覚で年齢差を考えていなかった。でも試算してみると、年齢差1歳と3歳では負担のかかり方がまるで別物だとわかった。
まず総額:単純に「2倍」に近い
両児とも公立進学の場合、累計の教育費総額はおよそ2,600万円という目安がある。1人あたりの総額(公立で800万〜1,100万円程度)を単純に2倍すると1,600万〜2,200万円になるはずだが、これより大きい2,600万円という数字が出ている点には、算出条件の違いがあると考えられる。総額の絶対値よりも、「1人の場合よりまとまった資金計画が必要になる」という方向性で捉えておくのが実用的だ。
児童手当の総額は、1人あたり約234万円がそのまま2人分積み上がるため、合計約468万円になる。


年齢差1歳の場合:山は高いが、期間は短い
年齢差が1歳のケースでは、約20年間、ほぼ毎年2人分の教育費が同時に発生する。上の子が高校生の間は下の子も同じ時期に中学生、上の子が大学生の間は下の子も高校生、という具合に、常に2人分のコストが重なり続ける。
年間の負担は重くなりやすいが、その分「2人分の教育費がかかる期間」自体は比較的短期間で収束する。児童手当の受給期間もほぼ重なるため、まとまった原資を同じ時期に活用しやすいという側面もある。
年齢差3歳の場合:初期は楽、後半で長期化する
年齢差が3歳程度のケースでは、最初の3年間は1人分の教育費で済む。しかしその後、上の子が大学に進学する時期と下の子が高校・大学に進学する時期がずれてくるため、大学進学期が長期化しやすい。「2人分の大学費用が同時にかかる期間」こそ短くなる可能性がある一方、「教育費がかかる総期間」そのものは1歳差より長くなる。
どちらが「楽」かは一概には言えず、年間の負担の重さを取るか、負担期間の長さを取るかというトレードオフとして理解しておくのが実態に近い。
検討材料としての年齢差
もちろん、何人目をいつ産むかは体力面・キャリア面・保活のタイミングなど、お金以外の要素で決まる部分が大きい。ただ、「教育費の負担がどうピークを迎えるか」を知っておくと、住宅ローンの返済計画や、上の子が独立した後の家計の立て直し時期を見通しやすくなる。
- 短期集中で乗り切りたい
年齢差を詰める。年間負担は重いが、2人分がかかる期間は短くなる
- 1年ごとの負担を平準化したい
年齢差を空ける。初期は軽いが、大学進学期が長期化しやすい
という大まかな傾向は、資金計画上のひとつの判断材料になる。
まとめ
- 2人合計の教育費総額はおおむね2,600万円規模、児童手当合計は約468万円
- 年齢差1歳:年間負担は重いが、2人分がかかる期間は短い
- 年齢差3歳:初期の負担は軽いが、大学進学期が長期化しやすい
- 年齢差そのものが、資金計画上の「負担の形」を左右する検討材料になる
2人ですでにこの重なりを感じているなら、3人目を検討する際はもう一段深刻な問いが待っている。年齢差の効き方は同じでも、重なる山が3つになったとき、家計のどこにゆとりが残るかは別に試算しておいたほうがいい。
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