
うちの子、どうしてこんなにわがままなの?
そう悩んでいるお母さん、お父さんはいませんか?
もしかしたら、お子さんの「わがまま」は、成長のチャンスかもしれません。
モンテッソーリ教育は、子どもの自主性を尊重し、「自分でできる」を応援する教育法です。
この記事では、モンテッソーリ教育の視点から「わがまま」を捉え直し、年齢別の具体的な対応方法や、家庭で簡単にできるアクティビティをご紹介します。
- 子どもの「わがまま」に困っている方
- モンテッソーリ教育に興味があるけど、どう取り入れたら良いかわからない方
なぜ?モンテッソーリ教育における「わがまま」の捉え方
モンテッソーリ教育ってどんなもの?
モンテッソーリ教育は、イタリアの医師であり教育家でもある、マリア・モンテッソーリが考案した教育法です。
モンテッソーリ教育の主な特徴
- 子どもは生まれながらに自分で成長する力を持っている
- 大人は子どもの成長を邪魔せず、サポート役に徹する
- 子どもが自由に選び、集中できる環境を整える
- 異年齢の子どもたちが共に学び合う
つまり、モンテッソーリ教育は、子ども自身の成長力を信じ、自主性を育む教育法と言えるでしょう。
「わがまま」ってなに?
そもそも「わがまま」とは、どんな状態のことでしょうか?
発達心理学の視点から見ると、わがままは、以下の気持ちの表れであることが多いです。
- 自分の気持ちを伝えたい
- 自分で決めたい
- もっと甘えたい
モンテッソーリ教育では、このような子どもの気持ちを尊重し、成長の機会と捉えます。
わがままを頭ごなしに否定するのではなく、その背景にある気持ちを理解しようとすることが大切です。
「甘え」と「甘やかし」の違い
ここで大切なのが、「甘え」と「甘やかし」を区別することです。この2つは似ているようで、子どもの成長に与える影響が大きく異なります。
- 甘え=信頼できる人に頼ること
- →心の成長に不可欠。
- 甘やかし=子どもの要求を何でも受け入れてしまうこと
- →わがままを助長する可能性あり。
例えば、
モンテッソーリ教育における「わがまま」の捉え方
モンテッソーリ教育では、子どもの「わがまま」を、単なる困った行動ではなく、自己主張の表れ、成長のチャンスと捉えます。
頭ごなしに否定するのではなく、まずは子どもの気持ちに寄り添い、なぜそうしたいのかを理解しようとすることが重要です。


モンテッソーリ教育がわがままを減らす理由:3つのポイント
なぜモンテッソーリ教育は、わがままを減らす効果があるのでしょうか?
その理由は、大きく分けて3つあります。
自由な活動と責任
モンテッソーリ教育では、子どもは自分で何をするかを選ぶことができます。
しかし、自由には責任が伴います。
例えば、おもちゃを選んだら、使い終わったら自分で片付ける必要があります。
このように、自分で選び、責任を持つ経験をすることで、子どもは自立心を育て、わがままを言わなくなっていくのです。
つまり、
自由と責任をセットで経験することで、子どもは自分の行動の結果を学び、自己コントロール力を身につけていくのです。
整えられた環境
モンテッソーリ教育では、子どもが活動しやすいように、「整えられた環境」を用意します。
- 子どもの手の届く場所に、おもちゃや教材が置いてある
- 整理整頓されていて、何がどこにあるのかわかりやすい
- 安全に配慮されている
このような環境で、子どもは自分で必要なものを選び、自由に活動することができます。
整理された環境は、子どもの集中力を高め、自発的な行動を促します。
自己肯定感を育む
モンテッソーリ教育では、子どもは自分で考え、行動し、問題を解決する経験を重ねます。
その結果、「自分にはできる」という自信、つまり自己肯定感を育むことができます。
自己肯定感が高い子どもは、自分の気持ちを上手にコントロールすることができ、わがままを言わなくなる傾向があります。
つまり、
成功体験を積み重ねることで、子どもは自信を持ち、困難な状況にも前向きに取り組むことができるようになるのです。
年齢別!わがままへの具体的な対応方法
子どもの発達段階によって、わがままの種類や対応方法も異なります。
ここでは、年齢別の具体的な事例と、モンテッソーリ教育に基づいた対応方法をご紹介します。
2歳児:「イヤイヤ期」真っ只中!
事例: 公園から帰りたくなくて、泣き叫ぶ。
対応:
- まずは子どもの気持ちを受け止める。「もっと遊びたかったね」
- 理由: 気持ちを受け止めてもらうことで、子どもは安心し、落ち着きやすくなります。
- 帰る時間を事前に伝える。「あと5分で帰るよ」
- 理由: 予告することで、心の準備ができ、スムーズに移行しやすくなります。
- 帰った後の楽しいことを提案する。「家に帰って、おやつを食べようか」
- 理由: 楽しいことを提示することで、気持ちを切り替えやすくなります。
3歳児:自分でやりたい気持ちが芽生える
事例: 服を自分で着たがるけど、うまくできなくて癇癪を起こす。
対応:
- できるだけ自分でやらせる。
- 理由: 自分でできたという達成感を味わうことが大切です。
- 手伝う場合は、「ちょっとだけ手伝うね」と声をかける。
- 理由: 子どもの自主性を尊重しつつ、必要なサポートを提供します。
- できたことを褒める。「ボタン、上手にとめられたね」
- 理由: 褒めることで、自信を育み、意欲を高めます。
4歳児:主張が強くなる
事例: おもちゃを友達に貸したくなくて、わめく。
対応:
- 子どもの気持ちを理解する。「貸したくないんだね」
- 理由: 気持ちを理解してもらうことで、子どもは安心します。
- 貸すことのメリットを伝える。「貸してあげたら、一緒に遊べるよ」
- 理由: 貸すことのメリットを理解させることで、自発的な行動を促します。
- どうしても貸したくない場合は、無理強いしない。
- 理由: 無理強いは、反発心を招き、逆効果になることがあります。


家庭でできる!モンテッソーリ的わがまま対策アクティビティ
モンテッソーリ教育は、特別な道具や場所がなくても、家庭で簡単に取り入れることができます。ここでは、わがまま対策に効果的なアクティビティをご紹介します。
日常生活のお手伝い
- 洗濯物をたたむ
- 効果: 手指の巧緻性を高め、達成感を味わえます。
- 料理のお手伝い
- 効果: 集中力を高め、食への関心を深めます。
- 掃除
- 効果: 責任感を養い、環境への意識を高めます。
- 靴を揃える
- 効果: 秩序感を養い、自立心を育てます。
これらの活動を通して、子どもは自分の役割を理解し、責任感を養うことができます。
感覚を刺激する遊び
- 小麦粉粘土
- 効果: 創造性を刺激し、ストレスを解消します。
- 水遊び
- 効果: 感覚を刺激し、リラックス効果をもたらします。
- 砂遊び
- 効果: 感覚を刺激し、創造性を高めます。
- 音の出るおもちゃ
- 効果: 聴覚を刺激し、リズム感を養います。
これらの遊びを通して、子どもは五感を刺激し、集中力を高めることができます。
知育玩具
- 積み木
- 効果: 空間認識能力を高め、創造性を刺激します。
- パズル
- 効果: 思考力や問題解決能力を高めます。
- 紐通し
- 効果: 手指の巧緻性を高め、集中力を養います。
- 型はめ
- 効果: 図形認識能力を高め、問題解決能力を養います。
これらの玩具を通して、子どもは思考力や空間認識能力を養うことができます。


わがままを「個性」に変える!親の心構えと環境づくり
親の心構え
- 子どもの気持ちに寄り添う
- 理由: 子どもの気持ちを理解しようと努めることが大切です。
- 頭ごなしに否定しない
- 理由: 頭ごなしの否定は、子どもの自己肯定感を下げてしまいます。
- できたことを褒める
- 理由: 褒めることで、子どもの自信を育みます。
- 焦らず、見守る
- 理由: 子どもの成長には時間がかかります。焦らず見守りましょう。
- 親も一緒に楽しむ
- 理由: 親が楽しむ姿は、子どもにとって良い影響を与えます。
環境づくり
- 安全な環境
- 理由: 安全な環境は、子どもが安心して活動できる基盤となります。
- 整理整頓された環境
- 理由: 整理整頓された環境は、集中力を高め、自発的な行動を促します。
- 子どもの手の届く場所に、おもちゃや教材を置く
- 理由: 子どもが自分で選び、自由に活動できる環境を整えます。
- 子どもが自由に選べるように、選択肢を用意する
- 理由: 選択肢を与えることで、子どもの自主性を育みます。
家族間のコミュニケーション
- 子どもとよく話す
- 理由: コミュニケーションを通して、お互いの理解を深めます。
- 子どもの話に耳を傾ける
- 理由: 子どもの気持ちや考えを尊重する姿勢を示します。
- 一緒に遊ぶ時間を作る
- 理由: 一緒に遊ぶことで、親子の絆を深めます。
- 家族みんなで協力する
- 理由: 協力することで、連帯感を育み、社会性を養います。


モンテッソーリ教育で子どもの自立心を育み、わがままを克服しよう
モンテッソーリ教育は、子どもの自主性を尊重し、自立心を育む教育法です。
この記事でご紹介した方法を参考に、ぜひご家庭でモンテッソーリ教育を取り入れてみてください。
子どもの「わがまま」は、成長のチャンスです。
モンテッソーリ教育を通して、子どもの「わがまま」を「個性」に変え、才能を伸ばしてあげましょう!


さあ、今日からあなたも、モンテッソーリ教育で、子どもの成長を応援しましょう!
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